2021年2/20~23日開催、d-lab[ディー・ラボ](第38回開発教育全国研究集会)参加者の吉崎さんから実践報告をいただきましたのでご紹介します!
吉崎さんありがとうございます!
千葉大学大学院の国際インターンシップ Aの一環で、台湾の南臺科技大學應用日語系学生さんたち28名が受講されました。
2021年8 月 31 日 (火 )
以下、実践報告書です。
※一部文章を加工して掲載させていただいております。
【 テーマ 】
世界のウチナーンチュ
【 キーワード 】
沖縄の世界文化遺産 世界自然遺産、消滅危機言語、沖縄語、沖縄移民の歴史
【授業の流れ 】 ※は台湾の学生さんからのコメントや反応などです。
・アイスブレイク
Q. 今日の朝食、何を食べましたか?
A. ご飯 B. パン C. お粥 D. 麺類 E. その他
※ B パンを選んだ人が多く、次にEその他(食べていない、牛乳、ケーキ) だった 。
・スライドの最初に首里城の写真を出し、
Q. この写真に関係する都道府県は?
※2人が手を挙げてくれ、 A さんが色彩から沖縄県であると答えてくれた。
自己紹介では、 Bさんが沖縄に行ったことがあると言っていたが、 A さんも沖縄に行ったことがあると発言していた。台湾と沖縄は隣接しているので、文化的にも経済的にも交流があるので、テーマに選んでよかったと思った。
・環境省のホームページを使い、奄美・沖縄が 2021 年 日本で 5 件目の世界自然遺産登録したことを紹介。ヤンバルクイナやイリオモテヤマネコを例に 、人間と野生動物の共生 ・ 生物多様性について、紹介した。
・ UNESCO/ 文化庁が作成した消滅危機言語の地図を紹介し、ウチナーグチ( 沖縄語)しまくとぅば を声に出して、みんなで練習した。
ウチナーンチュ ウチナー ⇒ 沖縄
ンチュ ⇒ の人
ハイサイ(男性) ⇒ こんにちは
ハイタイ(女性) ⇒ こんにちは
マクトゥソーケー ナンクルナイサー
⇒ 正しい道を歩めば、いつかいい日が来る
※「ハイサ イ!ハイタイ!」「キィミソーレー」と 声を出してあいさつしたこと で、学生さんたちの笑顔がたくさん見られた。
・『世界のウチナーンチュ』掲載の写真を示し、
Q. これは何の写真でしょう?
※ペルー へ の移民の写真は、漢字が書いてあるので理解できるのかと思ったが、 C さんを指名すると漢字は読めたが、意味が分からないと答えたので、意外と難しかったようだ。
・『 世界のウチナーンチュ 』に掲載されている クイズ を 行い、 A~ D の どれを選んだのか、挙手してもらいながら、正解を 伝えた 。 Q5 は 台湾バージョン クイズ
Q1. 沖縄か ら海外に移民した人は、当時のウチナーンチュの何人に 1 人?
A.200 人に1人 B.100 人に1人 C.50 人に1人 D.10 人に1人
Q2. 日系人が多い国は次のうちどの国?
A. アメリカ合衆国 B. ブラジル C. フィリピン D. ペルー
Q3. 現在、およそ何人の日系人がいると思う?
A. 約 20 万人 B. 約 30 万人 C. 約 200 万人 D. 約 300 万人
Q4. 現在、およそ何人の沖縄系日系人がいると思う?
A. 約 2 万人 B. 約 12 万人 C. 約 20 万人 D. 約 42 万人
Q5. 日本で在留資格を持つ外国人の出身国を多い順に並べよ。( 2021)
A. アメリカ合衆国 B. 中国 C. ブラジル D. ペルー E. 台湾
※正解するのは、難しかったようです。
・『世界のウチナーンチュ』裏表紙に掲載されている「世界にウチナーンチュマップ」を使いながら、沖縄移民の分布を紹介 した 。
※国際インターンシップ最終日に、 A さんが印象に残った授業として「知らないことを知ることができた。海外に沖縄の人がたくさんい ることに驚いた。」と授業の感想を述べてくれた。
・ Okinawa Kenjin kai of Washington State のホームページを紹介し、 World Uchinanchu Taikai を紹介した。
・『世界のウチナーンチュ』掲載のボリビア編池原トミさんの体験記を読 み、 Q2. どんな仕事を していましたか と質問した。
※ボリビア移民の体験談は、 D さんだけが時間内に読み取れたようだったので、こちらで質問に対する答えを言いながら、理解を進める工夫をした。
・『世界のウチナーンチュ』掲載の 沖縄に関する A~C の写真を好きな順に並べてストーリーをつくろう!
※時間の関係で、ストーリーを考える時間が十分ではなかった。 E さん を指名すると 並べ替えはできたがストーリーをつくるのは難しいようであったので、こちらで解答例を示した。
・最後は、沖縄語で「 にふぇーでーびる( ありがとう )」「 またやーたい( またね) 」と笑顔であいさつして終わった。
【 振り返り 】
日本語の問題で、限られた時間の中で沖縄移民の体験記を読むのは難しかったようだが、時間を十分に取って一緒に読むことができれば、 Q1. 移民のきっかけは? Q2. どんな仕事を? Q3. 大変だった事は? Q4. 沖縄文化は?Q5. 今、どんな気持ち? などの問いにも答えることができると思った。
コロナ禍でのオンラインという制約ではあったが、今回の台湾の大学生との国際インターンシップの授業を通して、海外で日本語を学んでいる学生や一般の方と一緒に、『世界のウチナーンチュ』などの沖縄文化を学ぶことで、より深く沖縄をそして、日本を理解できることが分かった。
また、最終日のブレイクアウトセッションで、学生同士が本音で話せて、交流ができてよかった。千葉大生と南臺大生の表情を見たり、発言を聞いたりすると、本当にこのプログラムは双方の学生にとって、大きな学びの機会であり、成長の機会であることが分かった 。
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以上がいただいた報告の内容になります!
台湾の学生さんたちへの世界のウチナーンチュについての講座!大変興味深い内容でした(^^)
こうして丁寧にご報告をいただきまして、大変ありがたいです!
今後も何か繋がっていけたらいいなと思います🌺