10月23日に開催した移民トークのゲストのストーリーを紹介していきます!
第4話。仏壇が繋いだうるま市とハワイの物語~家族~
今回のゲストは、うるま市の宿&喫茶「アガリメージョー」のご主人の眞榮里さんです!
2020年度の「世界のナカグスクンチュに出会うオンラインツアー」の実行委員のこのみさんがナビゲーターをつとめました。
今回は「家族」をテーマにお話しをしてくださいました!
眞榮里さんはうるま市勝連平敷屋で生まれ育ち、ご実家を改装して宿&喫茶「アガリメージョー」を開きました。
”仏壇”を継ぐきっかけ”
幼いころから仏壇をしっかり守るようにご両親から言われていた眞榮里さん、高校卒業後、15年程沖縄を離れて暮らしたのち沖縄に戻り、仏壇を継ぐことになります。それからというもの、親戚づきあいをはじめとした”横の繋がり”や沖縄の文化などを学んだそうです。
”ハワイのおばぁ”
眞榮里さんのお宅には香炉が3つあり、そのうちの1つがハワイのご祖母のものです。しかし、かつて「ハワイのおばぁ」という言葉だけでは気持ちを寄せることができず、申し訳ない気持ちがあったそうです。その葛藤の中で、”仏壇を継ぐとは?””家を継ぐということは?”と考えるようになり、果てには「家族って何だろう」と考えるようになりました。
”一本の電話”
そんな中、彼の中で渦巻く疑問を晴れさせるきっかけがやってきます。それは叔母からの一本の電話でした。ハワイの親戚が会いたがっている、という趣旨の電話でした。ハワイのおばぁのことをよく知らない自分はどうすればいいんだろう、と迷っていたところに、ハワイから電話が入り、ハワイから沖縄に親戚がやってくることになりました。
”ハワイの親戚”
遠いハワイからはるばるやってきたのは、女の子(サマンサさん)でした。話を聞けば”自分のルーツを知りたい”とのことです。自分のルーツを調べる上で沖縄の言葉も勉強したらより自分のひぃおじいちゃんの気持ちが分かるのではと思い、しまくとぅばの勉強もしたそうです。この話を聞いた眞榮里さんは、彼女のそんな熱量に少々面食らってしまったそうです。しかし、サマンサさんは手作りの眞栄里家の家系図を持参し、そんな彼女に眞榮里さんは心を揺り動かされました。
ハワイの”家族”、そして”仏壇”
サマンサさんがやってきた2017年10月から1年半後、サマンサさんとそのご両親も沖縄を訪れ、そこでハワイとのつながりを強く感じたそうです。それから眞栄里さんは家族の絆の深さにより深く感謝するようになり、それまでプレッシャーに感じていたものも前向きに捉えられるようになり、仏壇の守り方に楽しい工夫を思いつきました。それは「お店をかまえる」ということでした。ご実家をお店にし、地域の文化を楽しめる場所にし、それを伝えていくことが「アガリメージョー」のコンセプトなのだそうです。
~参加者からのコメント~
・自分のルーツを辿るってやってみたいけど実現するのは本当に難しいことだと思います。しかし、そうやって繋がりを大切にする気持ちはとても大事だと感じました。
・眞榮里さんの話は心に染みました!
・自分のアイデンテイテイ―をもっと知る事ができたし、とても丁寧でやさしい日本語の説明でした。仏壇の話もとても印象的でした。心に届きました。
次回は、「神奈川で息づく沖縄と南米」をお送りします!
お楽しみにーーー!!